ラムジnew album「merry go ruond」リリース。

merry go round (DVD付)

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merry go round

merry go round

ラムジの音楽は、まるで毛布のようだと思う。
真新しいのでもない、ずっと家にあった、お気に入りの毛布。
最新型でもなく、薄くて軽くもなく、機能的でもなく。
それでもずっとそばにあって、懐かしい匂いがして、包まっているとなんだか切ない記憶が思い出されたりする、暖かく身体をんでくれる毛布のような、そんな感覚。

今回のアルバムは曲も歌詞も、ラムジの「毛布感」というか、あったかさとか柔らかさがよりクローズアップされているように感じた。例えば、ずっしりした音の中にほんのりと熱が灯っていくような、タイトル曲の「merry go round」。やさしいメロディの「Hello」。タイトル通り、夕暮れのオレンジ色の光が目の前に広がるような「マジックアワー」。どの曲もほんのりとあたたかくて、そこに山下さんの声が乗ることで、柔らかい手触りがさらにプラスされていく。

で、私が一番好きなのが「a Happy End Song」なんですけど。
この歌の歌詞だけ少し異質というか、ほかの曲が「ほかの誰かに向けて歌われる曲」なのに対して、この曲だけは「自分に向けて歌われている」ような気がして。「見て」「気づいて」「認めて」って、誰かに対して求める言葉は使われているんだけれども。
この曲だけはなんだか手触りがざらりとしていて、山下さんの声に心臓をぐっと鷲掴みにされるような感覚がして、たまらなく好きなんです。暖かくて優しいラムジも好きなんだけど、もっとこういう曲も聞きたいな、と思う。「人を幸せにしたい」と思う気持ちも素敵だけど、その裏側ももう少し見たい。
「a Happy End Song」があるおかげで、ものすごく人間くさいアルバムに仕上がってると思います。裏も表もあってこそ人間だもんね。

あと、これは声を大にして言っておきたい。井上慎二郎さんのアレンジはマジ神。
曲も詩もギターもすごいと思うんだけど、私多分この人のアレンジじゃなかったらラムジ好きになってないよ。なんていうか、ベタとコアのすれすれのところをついてくるというか。ブレイクの入れどころとかほんとやばいわーと思う。

昔の曲ですが。ラムレンジャーは素晴らしいね…!

とにかくラムジ「merry go ruond」、派手さはないけど確実に名盤。是非聴いてほしい。


はてさて、次のエントリは「競馬好きのラムジファン」ならではのやつを上げます。ただの暇人ともいう。